第3回大辞泉が選ぶ新語大賞 あなたの新語も辞書に載せよう。2018第3回大辞泉が選ぶ新語大賞 あなたの新語も辞書に載せよう。2018

選考会レポート

特別選考委員

明治大学国際日本学部教授
田中 牧郎 たなか まきろう
1962年・島根県生まれ。東北大学文学部・卒業。東北大学大学院文学研究科・修士課程修了。東京工業大学大学院社会理工学研究科・博士課程修了。明治大学国際日本学部・教授。国立国語研究所・客員教授。日本語学会・評議員。日本医学会・用語管理委員。主な著書に『図解 日本の語彙』(三省堂/共著)。『近代書き言葉はこうしてできた』(岩波書店)。『コーパスと日本語史研究』(ひつじ書房/共著)ほか。

選考委員

『大辞泉』編集長
板倉 俊

『大辞泉』副編集長
大江 和弘

ほか編集スタッフ

最終選考までの道のり

今回で3回目の開催となった「大辞泉が選ぶ新語大賞2018」。今年も5月18日の「言葉の日」に募集を開始し、特設サイトとTwitterを通じて、たくさんの「新しい言葉」「新しい意味が生まれた言葉」をご投稿いただきました。どうもありがとうございました!

約半年にわたる長い募集期間を通して、皆さんからいただいた投稿総数は実に2,070本。編集部ではこれらの投稿から「今月の新語」を毎月選定し、合計44本の新語を大辞泉公式サイトやニュースリリースを通じて発表してまいりました。そしてこの中から、「大辞泉が選ぶ新語大賞2018」が選ばれます。

月間賞は合計44本。ここから最終候補と大賞が選ばれます!

冬季オリンピックやFIFAワールドカップといった世界的なスポーツイベントで盛り上がった今年の前半。投稿された言葉にもこれらスポーツ関連のものが多く見受けられました。また気候変動や自然災害など私たちを取り巻く環境の変化によって生まれた言葉や、昨年に引き続きネット発の言葉も多く頂きました。またSNSを介した新しい人間関係を連想させる言葉、超高齢化社会の現実を反映した言葉など、まさに今この時代の世相を反映した、バラエティに富んだ新語が最終選考に残りました。

さあ、この中から新語大賞に輝く言葉はいったいどれなのでしょうか?緊張の選考会が始まります。

11月某日の選考会の模様をお伝えします

大江 昨年に続いて田中牧郎先生をお招きして、第3回「大辞泉が選ぶ新語大賞2018」の選考会を開催いたします。11月18日までに2,070本の投稿がありました。最も多かったのは【大迫半端ないって】で48本だったんですけど…。

田中 さすがに個人名を含んだ状態で『大辞泉』に収録するわけにはいきませんよね(笑)。

大江 それに【半端ない】は、既に2012年に立項・収録されています。

◆はんぱない【半端ない】
《「半端ではない」の省略形。若者言葉》中途半端ではなく、徹底しているさま。程度がはなはだしいさま。「あの店のラーメンは量が半端ない」

田中 ということは、これは「新語」というわけでもないんですね。あらためて広く使われたという意味では「流行語」として評価できるのでしょうけれど、用法としても従来の【半端ない】と同じなんですね?

大江 大迫勇也選手のワールドカップでの活躍はたしかに半端なかったですけど、【大迫半端ないって】自体は、彼の高校時代の2009年に対戦相手がもらした言葉ですね。

板倉 ワールドカップでは、あのセリフを記した応援旗が登場しました。そこに描かれていたのは【半端ないって】を言った人の顔でしたが、あれを大迫選手だと思った人もいるそうです。

大江 2位以下も見てみましょう。

■投稿数ベスト10
1位 大迫半端ないって 48本
2位 卍、マジ卍 42本
3位 エモい 39本
4位 そだねー 28本
5位 ワンチャン 21本
6位 もぐもぐタイム 20本
7位 草、草生える 17本
8位 億り人 13本
9位 スーパーボランティア 12本
10位 ポイ活 11本

※ほかに「バズる」「インスタ映え」が投稿上位でしたが『大辞泉』収録済みのため除外。

大江 今年は、昨年の『大辞泉』新語大賞【インスタ映え】や、他社が選んだ【忖度】にあたる、だれもが納得するような新語は少なかった印象があります。ランキングを見ると若者言葉が圧倒的に多い。【マジ卍】【ワンチャン】は昨年の投稿上位でもありました。

板倉 『大辞泉』はデジタル展開を強味としている辞書ですから、ある程度「流行語色」の強い言葉も載せてもいいという気はします。ただあまりにも辞書の枠組みとかけ離れた言葉については慎重になってしまいます。

大江 毎月発表してきた「月間賞」の受賞語も見てみましょうか。5月が【写真詐欺】【億り人】【回し車】【長財布】【マウントを取る】ですね。

田中 【写真詐欺】には昨年の大賞だった【インスタ映え】の流れを感じますね(笑)。「詐欺」はきつい言い方ですが、写真だけでも評価を受けたいという苦労が垣間見える。

大江 みんなが写真を頻繁に撮るようになった時代ならではですね。一方、【回し車】【長財布】【マウントを取る】は厳密にいえば新語とは呼べません。調べると以前からあった言葉なんです。

田中 でも『大辞泉』には載ってなかったのですね。

板倉 そうなんです。約30万語収録の『大辞泉』ですが、日常使われている言葉すべてを拾いきれているわけではありません。こういった未収録語や掲載されていない用法を見つけて、教えてくださった方々には深く感謝しております。

フェアプレーポイントは「嘘のような」システム?

板倉 続いて6月の月間賞は【空白恐怖症】【キッチンリセット】【VAR】【フェアプレーポイント】【ツイパク】【まるっと】です。

大江 ワールドカップ関連が2語、入っていますが、年の瀬となると遥か昔のことのように感じますね(笑)。

田中 あの時は新鮮でしたけどね。【VAR】は「ビデオアシスタントレフェリー」の略ですが、今はパッと思い出すのが厳しくなってしまいました。

板倉 【フェアプレーポイント】も、これがあったお陰で日本代表は決勝トーナメントに進めましたからね。

田中 投稿された語釈は「予選2位で通過できた、ウソのようなシステム」ですね。さすがにこのまま立項するわけには…(笑)。

大江 そうですね。投稿語釈のまま掲載することはないですので、『大辞泉』ではこのような記述で立項しました。

◆フェアプレーポイント【fair play point】
サッカーワールドカップ(W杯)本大会のグループリーグ戦で、順位を決定する際の条件の一つ。選手に出されたイエローカード・レッドカードの枚数に応じて点数が減算されるもの。全試合での勝ち点、得失点差、総得点、当該チーム間の対戦成績の順に見たとき、すべてにおいて同じだった場合に適用される。2018年開催のロシア大会で初めて導入された。

板倉 辞書には書けませんが、「ウソのようなシステム」というのは、みなさんそう感じてるんだなというのが伝わってきます。【空白恐怖症】は、スケジュール帳が真っ白であることにプレッシャーを感じるということを示す言葉なんですけども、これはフジテレビの『ワイドナショー』などでも取り上げられ、紹介されました。

田中 ひまな状態なんて、悠々自適でうらやましいですけどね…。しかし、それは、年配者の思いなのかもしれないですね。若い人は、予定がないことを気にするのか。忙しくしていないと、価値のない人間であるかのように感じてしまうのでしょうか。それにしても、スケジュールに関して「恐怖症」というなんて、新しいですね。

大江 この言葉には、漫画やイラストなどの描線が非常に緻密であること、紙面にびっしりと描き込んでいることを指して、漫画ファンたちが「あの作家の【空白恐怖症】ぶりはスゴい!」と、やや褒める意味もあるようです。スケジュールうんぬんの用法とどちらが先かは要調査の課題。それと【空白不安症】という言い方もあるようです。

大江 次に7月の月間賞は【推しメン】【秘境駅】【黒板アート】【夫源病】【子作り】【シャイニングマンデー】。8月は【危暑】【スーパーボランティア】【リンクコーデ】【ちぎりパン】【ペスカタリアン】【手入力】でした。

「危暑」=気候変動から生まれた新しい言葉

田中 今年はひどい暑さでしたからね。猛暑、酷暑と続いてその上が【危暑】ですか。一般の方が思いついたんですかね? 気象庁が言ったのではなくて。

大江 最初に使ったのがだれか、どのメディアかなどは調査中ですが、気象庁の用語でないのは確かです。漢字の造語力をうまく利用した言葉ですね。

田中 それと【スーパーボランティア】、これも一時期話題になりましたね。夏の暑い中、森で迷子になった子供を見つけたおじさん。

板倉 【手入力】も、先程と同様に「日常よく使われるが辞書に載ってない言葉」でした。

田中 でも、考えてみると、これまではパソコンなどでの入力は手でするのが当たり前でした。ところが現在は、音声入力やOCRによる文字データの取り込みが普及してきて、「そうでない従来の入力方法」という意味で、【手入力】という言葉が必要になってきたんですね。

大江 【長財布】【長傘】という言葉も生まれています。これも、古くからあるタイプの財布や傘のことですけど、折りたたみ式の財布や傘がどんどん一般化して、「では、古いものはどう呼ぼうか」ということで、あらためて命名されたのでしょう。

板倉 9月、10月には【じたハラ】【顔バレ】【スマートインターチェンジ】【いみふ】【シャツイン】【ミラーゲーム】【帰宅恐怖症】【卒婚】【介護脱毛】【横持ち】【Tリーグ】【縦読み】【御前会議】が月間賞となっています。

田中 「恐怖症」がまた出てきましたね。不機嫌な妻に怒られたり責められたりするのが怖くて、なかなか家に帰ることができない【帰宅恐怖症】。現代人はいろんなものが怖いのでしょうか。

コンプライアンスの強化で増え続ける【○○ハラ】

板倉 【じたハラ】は「ユーキャン 新語・流行語大賞」にもノミネートされてます。最近はいろんなものに「ハラ」を付けた新語が生まれています。

大江 これは「仕事で、定時には早く帰れ」っていうハラスメントですね。

板倉 「仕事量は減ってないのに」というところがハラスメント。

田中 なるほど、「残業代を払いたくない」ってことですかね。

大江 つまり勤務時間中の仕事の密度を上げろというのが本音ですね。そう言われたからといって、すぐにできたらいいんですけど…。

板倉 【介護脱毛】も、最近になって新聞などで見るようになってきた言葉です。

大江 介護するときに、失禁などの処理をするのに陰毛が無い方がいいということですよね。

板倉 だから、介護される立場に近くなった人が、自ら脱毛するという。

田中 そうやって介護の準備をしているんですね。何年か先のことを考えて。

一同 (考え込んで)う~ん…。

田中 シビアな現実を突きつけられる言葉です。

板倉 【御前会議】は『大辞泉』では「明治憲法下で、国家の重大事に関して、天皇の出席のもとに、重臣・大臣などが行う最高会議」という意味しかなかったのですが、それが今は社長などお偉いさんが臨席する会議も【御前会議】と言います。

田中 前から言ってましたけど、あらためて投稿されたのは、やはり原発事故関連の裁判で話題になったからでしょうね。

大江 今は本来の意味の、天皇が出席する【御前会議】はないですからね。すっかり歴史上の言葉になったものを、企業人などが応用している。

おじさん世代の理解を超えた新語「姉活」とは?

大江 11月の月間賞としては【多浪生】【姉活】【爆買い外交】【大谷翔平】【ご飯論法】【発信】【敬称略】【シンデレラバスト】です。

田中 【姉活】というのは不思議な言葉ですね。女性が男性に対して、姉のような立場で資金援助を行う…と。それはファンになったということなんでしょうか。男性をかわいいと思ってるってことですかね。恋人というわけではないんですよね?

大江 ええ。恋人ではなくて、性的な目的でもなくて…。

田中 「守ってあげたい」ってことなんですかね?

大江 でしょうかねぇ…。やや景気がいいとはいえ、現在の雇用情勢は年配者には厚く、若年者には厳しいということもあるでしょうから、お金のない若者が多いんでしょう。そういう男性を助けてあげたいお姉様たち。ちょっとうらやましいですねぇ(笑)。

田中 「就活」や「婚活」などは就職や結婚という、言ってみれば自分の利益・目標のために頑張るという言葉ですけど、【姉活】は自分の利益ではないんですよね?

大江 応援してあげた弟分の若い男性が何かで成功したとすると、それが喜びなんでしょうね。

田中 ああ、そのために頑張るのか…。あと【発信】は、ずいぶん普通の言葉ですけど、どういう投稿だったんですか?

大江 これはもちろん『大辞泉』に収録済みの言葉ですが、新しい語義として月間賞に選びました。『大辞泉』では、
◆はっしん【発信】
①電信や電波を発すること。「SOSを発信する」
②電報・郵便物などを送ること。「祝電を発信する」
という語釈だけだったんですけど、「電子メールのごとく、広く世間に知らせることを意味する」という投稿をいただきました。

板倉 たしかに、単に物理的に電波や郵便物を【発信】するということだけでなく、「原宿は流行の発信地」といったように、伝える中身とその伝播のあり方に着目した使われ方もされています。これは新たな語釈を加筆したいなと思います。

田中 関連して「発信力」という言葉もありますね。

大江 それも立項候補となるでしょう。単に「電波や郵便物を送る能力」ではなくて、「自分の伝えたいことを皆に伝播させる能力」ですから。

板倉 それと【ご飯論法】ですが、これは、野党の追及に対する与党の国会答弁のありさまを、法政大学の上西充子教授がツイッターで批判したことが【発信】源のようです。「今朝ご飯を食べましたか?」という質問に「いいえ(パンは食べたけど)ご飯は食べてないよ」とはぐらかして答える話の進め方ですね。

田中 政治家のはぐらかした物言いは昔からあったわけで、意味自体が新しいわけではありませんね。言葉は新鮮ですが、この意味の言葉は、ほかになかったのでしょうかね。

大江 【ご飯論法】という言葉も、上西教授の造語なのか既存語なのか、しっかりと調べる必要があると思います。

大賞選出に悩む審査委員たち

田中 さて、これらの言葉から大賞を選ぶわけですが。たしかに、昨年の【インスタ映え】ほどにインパクトのある語はないですね。そんな中【卒婚】は新しい夫婦関係を示した言葉として注目できます。これ、プラスの意味ですよね?

板倉 いやいや、どうなんでしょう。

田中 離婚を選択せずに、積極的に【卒婚】という状態を選ぶんですよね。お互いの自由を尊重して、でも別な人と一緒になるわけでもなく、夫婦の状態はそのまま維持するという…。

板倉 でも、なんだかドライな寂しさも感じてしまいますけど。

大江 こうやって捉え方が割れてしまう。語釈するのが難しい言葉になると思います。

田中 これ、だれか実践している有名人とかいないんでしょうか?

大江 【卒婚】状態だとする、タレントの清水アキラさんご自身の発言が、メディアなどで話題になりましたね。

“大辞泉らしさ”を重視して、いよいよ決定

板倉 新語大賞を通して、『大辞泉』としての性格や特徴といったところを伝えられたらいいですね。「ユーキャン 新語・流行語大賞」はおもしろい言葉であったり、発言者の人となりが伝わってくる言葉が選ばれています。また、三省堂さんの「今年の新語」は同じ辞書業界どうしなので気になりますが、「やはりこれを選んだか」と感心させられる部分も大きい。

田中 三省堂さんは「言葉典(ことばてん)」として、その言葉の国語の中での位置付けを重視しているように感じます。一方、『大辞泉』は国語としての側面も考えつつ、かつ、社会を現す事象・現象をとらえる「事典(ことてん)」の要素、百科項目的な要素を加味していると考えていいかもしれませんね。流行語ではなくて「新語」。そして社会現象を含め、今後しばらくは使われ続けるであろう言葉を選ぶ、と。

板倉 先生のおっしゃるように「事典」の要素をきちんと意識する、と。

田中 そうすると、私は、他の新語コンテストでは選ばないであろう【空白恐怖症】を推します。新しい表現をいち早く立項して、ネットで調べてもらえるようにする。これから定着するかどうかはわからないけれども、選んだ我々としては、しばらくこれは流行では終わらない、現代社会の一面をしっかり表す言葉として使われ続けるんであろうと考える、ということかと思います。『大辞泉』は時代とともに歩む。そういう特徴を打ち出したいですね。

板倉 「言葉典+事典」という枠をしっかり持ちながら、ネットで進化する辞書として、変化する言葉の世界をユーザーとともに追い続けたいです。

田中 では、そのような「大辞泉が選ぶ新語」にふさわしい言葉として、大賞を【空白恐怖症】に決定してよろしいでしょうか。そして次点として【卒婚】と【ご飯論法】を推します。

板倉 よろしいかと思います。ありがとうございます。

田中牧郎先生の選評

第3回「大辞泉が選ぶ新語大賞2018」には、【空白恐怖症】を選びました。「~症」と付きますが、医学界でできた言葉ではありません。スケジュール帳に空白があることが怖くて、予定で埋めたくなってしまう心情のことを、病気にたとえて言う言葉で、ビジネス界でできたと思われます。今年生まれた言葉ではないようですが、投稿が複数あったということは、今の時代の一面を映した表現なのだと思います。

現代は、常に忙しくしていることが、充実していてよいという価値観が強くあります。予定がない=充実していない=自分の人生これではいけない、というような強い自己否定の心情につながるのでしょうか。また、次のように考えることもできます。「あなた暇だね」「暇人」というのが罵倒語になるのは、暇であること=誰からも必要とされていない=大人としての能力欠如、といった連想を呼び起こすからですが、他人に暇だと思われることがこの上なく怖いのかもしれません。それは、SNSで、友達の多さをアピールする心理との共通性も感じます。【空白恐怖症】は、社会人だけでなく、主婦や学生にもあるようです。

これまで『大辞泉』に載っていた「○○恐怖症」は、「赤面恐怖症」「対人恐怖症」「高所恐怖症」など、ある状況で陥った身体的なパニックに、また襲われるのではないかと心配する恐怖感のものでした。今年もう一つ投稿のあった「帰宅恐怖症」も、家で妻に怒られたり責められたりした苦しい状況に陥るのを心配する恐怖感ですから、従来の「○○恐怖症」と、基本的に同じ意味です。ところが、【空白恐怖症】は、スケジュール帳が空白であることで、危機に陥ったり、誰かに咎められたりした経験に基づくわけではありません。観念的な恐怖感を「○○恐怖症」と表したところが意味的にも新しく、新語大賞とするのにふさわしい言葉です。

次点には【卒婚】と【ご飯論法】を選びました。離婚はせずに、お互いの生き方を尊重する新たな人生に踏み出す【卒婚】は、選考会のあと、元貴乃花親方の離婚が報じられ、元親方は、自らの選択は【卒婚】であると記者に語ったといいます。それが一般化すると、離婚をした上で、それぞれが新たな人生を生きる、という意味も帯びてきます。新しい言葉だけに、意味の変化は注意深く追う必要があります。

朝食にパンは食べたのに米のご飯は食べてないからと、「朝ご飯食べたか」という質問に、「ご飯は食べてない」とはぐらかす【ご飯論法】は、現政権の政治姿勢への批判の言葉の中で、特に力を持ちました。強く印象に残る新語が、昨年の「忖度」に続いて、政権批判の現場から出ることになりました。

ページの先頭へ戻る