あなたの言葉を辞書に載せよう。2017 発表

たくさんのご応募誠にありがとうございました。4,335件の応募をいただきました。
厳正な審査により選ばれた、10の言葉の語釈(合計50)を発表いたします。
これらのイメージは、順次デジタル大辞泉に掲載させていただきます。 ※お名前は敬称略

【平等】びょうどう

【平等】びょうどう

編集部選評
「公平」と使い分けの難しい言葉ですが、みなさん、そのニュアンスの差をうまく表現なさっています。また「実現不可能なこと」「理想ではあるが、あり得ないこと」といった諦めを語る投稿も多かったですが、「平等=必ずしも、あり得なくない」という希望とともに選外とさせていただきました。
  • 【平等】びょうどう

    シーソーのように不安定なもの。

    kaeru

  • 【平等】びょうどう

    姉がケーキを切り、妹が好きなものを選ぶ。

    いらた

  • 【平等】びょうどう

    死が必ず訪れること。

    Reiko

  • 【平等】びょうどう

    お互いが一対一の関係であること。

    bama

  • 【平等】びょうどう

    異なる立場の者同士が互いを認め合い、その合意の上で成立する関係のこと。

    おぱん

【女らしい】おんならしい

【女らしい】おんならしい

編集部選評
【男らしい】とともに、現代では軽々しく口にすると性差別と指摘されてしまう「地雷」な言葉のひとつ。ストレートに女性の性質を現した投稿だけでなく、そのような社会の変化をくみ取ったイメージが多く寄せられました。今後は、ごくごく親しい人との会話でしか使われなくなってしまう言葉になるのかもしれません。
  • 【女らしい】おんならしい

    男が求める勝手な基準。

    メタとロン

  • 【女らしい】おんならしい

    年配の人には褒め言葉。若い人にはセクハラ。

    くまこ

  • 【女らしい】おんならしい

    同性から嫌われがちな仕草や雰囲気。

    温かいごはん

  • 【女らしい】おんならしい

    しなやかさ。線の美しさ。内面。

    間下恵美子

  • 【女らしい】おんならしい

    時代によって変わるが、特に性別を意識したものではないことに注意が必要。男にも用いる。

    tomtomk

【男らしい】おとこらしい

【男らしい】おとこらしい

編集部選評
「植物系男子」といった男性像がクローズアップされて久しいですが、意外にも「筋肉質」「力持ち」など、やや昔ふうのイメージがたくさん寄せられました。そんななか「女性が男性をおだてるための言葉」という見方はシニカルで笑いを誘います。理想と現実、そしてそれをうまく操る女性たちの姿が垣間見えます。
  • 【男らしい】おとこらしい

    大きな心で受け止めてくれる人。

    saki

  • 【男らしい】おとこらしい

    女性が男性を叩くムチ。

    高橋宏作

  • 【男らしい】おとこらしい

    男を危険でキツイことで、コキ使いたいときに女性が使う効果抜群の「マジック・ワード」。

    かずばんび

  • 【男らしい】おとこらしい

    いざという時頼れる人。逃げないで立ち向かう人。

    智兎瀬

  • 【男らしい】おとこらしい

    すぐに黒白つけたり自分の力を誇示したがる人。

    秋田和子

【普通】ふつう

【普通】ふつう

編集部選評
『大辞泉』には「①ごくありふれたものであること。②通常。」と掲載されています(一部)。寄せられた投稿も、これらふたつの意味をイメージしたものに分かれました。近年は「普通においしい」などと褒め言葉としても使われる語だけに、「【普通】がいちばん」といった価値観が伝わってくるものが多い印象です。
  • 【普通】ふつう

    上を見たらきりがないぞと諦めながら、下を見たらまだまだいるぞと安堵できる場所および立場。

  • 【普通】ふつう

    何でもないように見えて、じつはとても幸せなこと。

    まみ

  • 【普通】ふつう

    当たり障りのない言葉として選ぶ、便利な語。

    レシナ

  • 【普通】ふつう

    自己の型、基準。人は「普通は…」と述べ自分の感覚に周囲の世界をねじ込もうとする。

    かなへ

  • 【普通】ふつう

    無意識に習慣づいたこと。

    マキノ

【歴史】れきし

【歴史】れきし

編集部選評
国の【歴史】、集団の【歴史】、個人の【歴史】などさまざまな次元で使われるこの言葉。その連続性の尊さと、解釈の恣意性を指摘した投稿が多く見られました。入選作品は、どれもオーソドックスですが心に響きます。この5作品は『大辞泉』を通じて日本語の【歴史】にしっかりと刻まれることでしょう。
  • 【歴史】れきし

    「if」が無いことを踏まえた上で、「if」を想像すると楽しいもの。

    猪鹿ソーセージ

  • 【歴史】れきし

    勝者の記憶。あるいは勝者に都合の良い「事実」になっている話。

    櫻月

  • 【歴史】れきし

    様々な人間の、生きざまと死にざま。

    一二三茶

  • 【歴史】れきし

    連綿と繋がって途切れない時間の堆積。

    吉岡景子

  • 【歴史】れきし

    くり返されるもの。その大部分は失態。

    水酸化ナトリウム

【嫉妬】しっと

【嫉妬】しっと

編集部選評
おカネ・美食・クルマ・恋人・成功…などなど、人が【嫉妬】を覚える対象はさまざまですが、投稿された【嫉妬】の姿もじつに多岐にわたっていました。「リア充自慢会場」とも評されるSNSのダークな面への指摘もありつつ、それをバネにして自分を奮い立たせる原動力にできれば素晴らしいですね。
  • 【嫉妬】しっと

    人間を動かす大きな原動力。この世は妬み嫉みで出来ている。

    haruko

  • 【嫉妬】しっと

    相手を愛する反動。

    りんまま

  • 【嫉妬】しっと

    独占欲を満たせないときに瞬時に生まれる、消しがたい感情。

    ぐらんぱ

  • 【嫉妬】しっと

    SNSでの「いいね!」の裏の感情。

  • 【嫉妬】しっと

    幼稚で愚か、しかし切り捨てられない想い。

    高野

【酒】さけ

【酒】さけ

編集部選評
天使と悪魔、薬と毒…対比のイメージが数多く寄せられました。二日酔いのときには【酒】の広告や看板を見るのも嫌ですが、しばらくするとまた恋しくなるものです。また、もはや死語かもしれませんが「飲みニケーション」の席での、潤滑油としての役割を語る投稿者もたくさんいらっしゃいました。
  • 【酒】さけ

    人に寄り添い、そっと励ますもの。

    nodoka

  • 【酒】さけ

    酌み交わす相手や、自分の心のガードを少し緩めてくれる道具。

    きんぎょ

  • 【酒】さけ

    飲み方によっては天使にも悪魔にもなるもの。

    あっか

  • 【酒】さけ

    賢者はこれを薬に変え、愚者はこれを毒に変える。

    詩のぶ

  • 【酒】さけ

    飲む時は薬で翌朝は毒に変わる飲み物。

    ネコキャット

【国家】こっか

【国家】こっか

編集部選評
地図上の物理的な【国家】像のほか、社会的な機能を語っている投稿も多く、バラエティに富んでいました。また、【国家】をきわめて悪くとらえているものと、逆にその素晴らしさを称賛するものとの落差も目立ちました。否定であれ肯定であれ、投稿者の熱い思いが伝わってきます。
  • 【国家】こっか

    大きな家族。

    むとり

  • 【国家】こっか

    地図上に線でひかれて囲まれた領域。

    谷口

  • 【国家】こっか

    左に傾いても右に傾いても倒れない「やじろべえ」を理想の姿とするもの。

    りゅうじ

  • 【国家】こっか

    権力・武力・技術力・法律・その他たくさんの目に見えないもの。壁を築いた大きな家。

    詩のぶ

  • 【国家】こっか

    内なる敵には「法」で、外なる敵には「力」で守るべきもの。

    ひふみちゃ

【幸せ】しあわせ

【幸せ】しあわせ

編集部選評
どこにでも転がっているのかもしれませんが、なかなか見つけられないのが【幸せ】。短くシンプルな言い切りが多かったという意味では、とても辞書らしい投稿が集まりました。どの投稿も、誰もが一度は感じたことがある、膝を打つようなイメージばかり。読んでいる編集部員皆が【幸せ】になってしまいました。
  • 【幸せ】しあわせ

    「なるもの」ではなく「気づくもの」。

    みなしごハッチ

  • 【幸せ】しあわせ

    生まれてきて良かったと思うこと

    piko

  • 【幸せ】しあわせ

    「ずっとこのままでいたい」と思える瞬間。

    とも

  • 【幸せ】しあわせ

    イライラしたり疲れたりしているときに癒してくれるもの。また、自分がやりたいことをできる状態。

    keisu

  • 【幸せ】しあわせ

    宗教家の「商品」。

    春日井

【オヤジ】おやじ

【オヤジ】おやじ

編集部選評
「カッコ悪い」「デリカシーがない」といった否定的なイメージが圧倒的でした。あまりのボロクソぶりに、読むのがつらくなるような投稿もちらほら。世の【オヤジ】さんたちの扱いもこんな感じなのでしょうか…。数少ない肯定的なものから選ばれたnodakaさんの投稿も、カッコいいけど少し哀愁が漂ってますよね。
  • 【オヤジ】おやじ

    人生哲学を背負い、カウンターの隅で一人ブツブツ言ってる人。

    nodoka

  • 【オヤジ】おやじ

    会話の締めに、ダジャレを言う哺乳類。

    ちゅん2めん

  • 【オヤジ】おやじ

    親愛の気持ちが込められる場合と、軽蔑の気持ちが込められる場合がある。文脈、言い方、表情で違いを判断する必要がある男性の呼称。

    osarusan

  • 【オヤジ】おやじ

    女性におけるオバサンと同じで、認めたら負け。自分で認めた瞬間に本当のオヤジになる。

    三上

  • 【オヤジ】おやじ

    昔話、自慢をする人。

    瀬川

プレゼント情報

デジタル版データの定期改訂時(2018年4月頃収録予定)

Web辞書(2018年4月以降、順次掲載予定)